パーキンソン病と障害者手帳の関係|身体・精神どちらの手帳が対象になる?

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パーキンソン病と診断されると、治療や生活の工夫だけでなく、「制度の支援を受けられるのか?」という点も気になってくる方が多いのではないでしょうか。

その中でも多くの方が活用しているのが「障害者手帳」です。パーキンソン病の場合、進行度や症状に応じて、身体障害者手帳や精神保健福祉手帳の対象になるケースがあります。

今回は、パーキンソン病と障害者手帳の関係、どんな等級で交付されるのか、受けることでどんな支援が得られるのかについて、わかりやすく解説します。


パーキンソン病で対象となる障害者手帳の種類

パーキンソン病の方が取得できる可能性がある手帳は、主に次の2つです。

身体障害者手帳(肢体不自由)

  • 歩行・手足の動きなどに日常生活で著しい制限がある場合に対象
  • パーキンソン病の症状が進行し、「四肢の運動機能障害」や「体幹機能障害」として認定されるケースが多い
  • 症状の重さにより、1級〜6級の等級が決まる

精神保健福祉手帳

  • パーキンソン病により、うつ・認知症・幻覚・感情調整障害などの精神的症状が強く出る場合に対象
  • 精神科に通院歴がある方で、生活に支障が出ているケースで申請できる
  • 等級は1級〜3級まで

等級の目安(身体障害者手帳)

  • 1級〜2級:車いすでの移動が中心/日常生活で介助が常時必要
  • 3級〜4級:歩行に強い制限あり/身の回りのことに一部介助が必要
  • 5級〜6級:ふらつき、震えが強く動作が制限されるが、ある程度自立している

※等級は医師の診断書(身体障害者診断書・意見書)をもとに、自治体が決定します。


障害者手帳を持つことで受けられる支援

  • 医療費の助成(自治体により自己負担減免)
  • 公共料金の割引(電車・バス・タクシーなど)
  • 障害者控除による所得税・住民税の軽減
  • 就労支援・障害者雇用枠の利用
  • 障害者手帳アプリや障害者手帳マークの活用
  • 福祉サービス(ホームヘルプ、デイサービスなど)

生活のさまざまな場面で負担が軽くなり、外出・医療・介護の面でもサポートを受けやすくなります。


申請の流れ

  1. 主治医に診断書(意見書)を依頼
  2. 必要書類(住民票、写真など)を用意
  3. 市区町村の障害福祉課へ申請
  4. 審査・認定を経て、1〜2カ月程度で交付

※身体と精神両方の手帳を申請できる場合もあります(併用は原則不可ですが、どちらか有利な方を選べます)。


注意点とアドバイス

  • 症状の変化がある場合は更新・再認定の申請が可能
  • 軽度のうちに相談しても、「等級がつかない」こともありますが、定期的なチェックで将来に備えられます
  • 地域によってサービス内容や申請先が異なるため、必ず市役所・区役所で確認するのが安心です

まとめ|早めの相談が、生活を支える第一歩に

障害者手帳は、「障害が重くなってから使うもの」と思われがちですが、実際には必要な支援を早めに受けるための制度です。

パーキンソン病の進行や精神的な影響に不安がある方は、早めに主治医や自治体窓口に相談して、今後の選択肢を広げていきましょう。

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