はじめに
「最近、手が震える」「歩くのが遅くなった」「転びやすくなった」…そんな変化を感じていませんか?それは、パーキンソン病の初期サインかもしれません。
パーキンソン病は、主に高齢者に見られる神経の病気で、進行性ではありますが、早期に適切な治療を始めることで、日常生活の質を維持できる可能性が高まります。この記事では、パーキンソン病の基礎知識から症状、原因、治療法までをわかりやすく解説します。
パーキンソン病とは?
パーキンソン病は、中脳にある「黒質(こくしつ)」という部位の神経細胞が減少し、ドーパミンという神経伝達物質が不足することで発症します。ドーパミンは体の動きをスムーズにする役割を持っており、不足するとさまざまな運動障害が生じます。
初期に見られる主な症状
パーキンソン病の初期には、以下のような症状が現れることが多いです。
- 手や足のふるえ(振戦)
特に安静時に震えるのが特徴です。 - 動作が遅くなる(無動・寡動)
表情が乏しくなったり、歩き出すまでに時間がかかるようになります。 - 筋肉のこわばり(固縮)
関節が動かしづらく、体がぎこちなくなることがあります。 - 姿勢の不安定さ
転びやすくなり、歩行にも支障が出ます。
これらの症状は片側から始まることが多く、徐々に進行していきます。
パーキンソン病の原因
多くの場合、原因は明確ではなく「特発性パーキンソン病」と呼ばれます。
ただし、以下のような要因が関連していると考えられています:
- 加齢(60歳以上に多い)
- 遺伝的要素(家族歴がある場合)
- 環境因子(農薬などの化学物質への曝露)
一部には薬剤や脳の病気によって発症する「二次性パーキンソン症候群」もあります。
診断と検査
パーキンソン病は、問診と神経学的検査を通じて診断されます。
必要に応じて以下の検査が行われます:
- MRI検査:脳の他の病気を除外するため
- DaTスキャン(ドーパミントランスポーター画像検査):ドーパミンの取り込み状態を調べる
治療法
現時点では完治させる治療法はありませんが、進行を抑えたり症状を緩和する手段は数多くあります。
- 薬物療法
・レボドパ(L-ドーパ)
・ドパミンアゴニスト
・MAO-B阻害薬 など - 運動療法・リハビリテーション
転倒予防や関節の可動域維持、筋力の維持に効果的 - 外科的治療(DBS)
重症例では脳深部刺激療法(DBS)も選択肢となります
パーキンソン病と共に生きる
パーキンソン病と診断されても、すぐに生活が大きく変わるわけではありません。早期に適切な治療を始め、家族や医療者と連携しながら過ごすことで、自立した生活を長く続けることができます。体を動かすこと、栄養のある食事を摂ること、そして前向きな気持ちを保つことが、病気と付き合う上で大切です。
まとめ
パーキンソン病は、初期症状の発見と早期対応がカギです。もし気になる症状があれば、迷わず専門医に相談しましょう。正しい知識と適切な対策があれば、パーキンソン病と上手に向き合いながら豊かな人生を送ることができます。