はじめに
パーキンソン病は高齢者に多く見られる神経疾患のひとつですが、実は発症リスクを下げるための「予防的アプローチ」が注目されています。はっきりとした原因が解明されていない病気であるため、“これをすれば確実に防げる”という方法はありませんが、生活習慣を見直すことで発症の可能性を減らせることがわかってきました。
今回は、日常の中でできるパーキンソン病の予防ポイントを、食事・運動・生活習慣の3つに分けてご紹介します。
1. 食事でできるパーキンソン病予防
パーキンソン病は脳内の神経細胞がダメージを受けて起こるとされており、「酸化ストレス」や「慢性炎症」がその一因と考えられています。したがって、食事によって体内のバランスを整えることは、予防につながります。
● 抗酸化食品を積極的に摂る
- 緑黄色野菜（ブロッコリー、ほうれん草など）
- 果物（ブルーベリー、りんご）
- ナッツ類、オリーブオイル
これらにはビタミンC、E、ポリフェノールなどの抗酸化成分が豊富に含まれており、神経細胞の酸化を抑える作用が期待できます。
● 腸内環境を整える食生活
腸と脳は密接に関わっており、腸内環境の悪化は神経にも悪影響を及ぼす可能性があります。納豆や味噌、ヨーグルトなどの発酵食品や、食物繊維を意識的に取りましょう。
2. 運動で脳と神経を活性化
適度な運動は、脳の血流を良くし、神経細胞の働きをサポートします。また、うつ予防や睡眠の質向上にもつながります。
● 週3〜5回のウォーキング
- 1回20〜30分を目安に
- 会話ができる程度の軽いペースでOK
● 筋トレやストレッチも効果的
スクワットやかかとの上下運動など、下半身を中心に動かすことで、バランス感覚や体幹も鍛えられます。
※無理のない範囲で継続することが重要です。
3. ストレスをためない生活習慣
ストレスは自律神経やホルモンバランスを乱し、脳の神経機能にも悪影響を及ぼします。
● 良質な睡眠を確保する
- 7時間前後の睡眠時間を目指す
- 就寝1時間前はスマホを控える
● 趣味やリラックス時間を持つ
ガーデニング、音楽、読書など「心が落ち着く時間」を日常に取り入れることが、ストレス予防になります。
まとめ：日々の積み重ねが未来の健康をつくる
パーキンソン病は誰にでも起こり得る病気ですが、今の生活を少しずつ見直すことで、発症リスクを減らすことは可能です。特別なことをしなくても、「バランスの取れた食事」「適度な運動」「よく眠ること」──こうした当たり前の習慣が、脳と神経の健康を守る力になります。
健康寿命を延ばすためにも、今日からできる小さな一歩を始めてみませんか？
私も食事、運動、生活習慣を意識していきたいと思います。
